上巻を読了。


第3作目から時代が下ってから書かれたと聞いてはいましたが、面白いですね。
というか、読ませる書き方です。
これは著者がすごいのか訳者がすごいのか。
多分、両方すごいんだろうな。
それにしてもこの登場人物達の生き生きとした書き方はどうなんだと思う。
とっても「人間らしい」と思ってしまうのですよ。
なんだか血の通った人を思い浮かべることができるとでもいいますか。


こういった小説で「人らしく」見せる、というのは「デフォルメ」のうまさによるんではなかろうか。
ゲームデザインでも、シミュレーションでも、システムを作るのでも同じかもしれませんね。
物事の細部をどれだけ切り捨てて、特徴、本質のみを残した「デフォルメ」を行うか。
そう考えると、作り上げて完成、ではなく、作り上げた後に無駄なものをそぎ落として完成、といったところなのかもしれませんね。
確か、星の王子様に出てきた大工さんがそんなことを言っていた記憶があるようなないような……。